レオン・レーダーマン

レオン・マックス・レーダーマン(Leon Max Lederman)(1922年7月15日 – 2018年10月3日)は、 アメリカ合衆国の物理学者であり、 フェルミ研究所の所長であり、 素粒子物理学のもっとも効果のある媒介者の一人であった。 1988年、 彼はメルヴィン・シュワルツ(Melvin Schwartz)およびジャック・シュタインバーガー(Jack Steinberger)とともに、 ノーベル物理学賞を受けた。
出自と出発点
レーダーマンはロシアからのユダヤ人移民の息子としてニューヨークで育った。 一家は洗濯屋を営んでいた。 彼はニューヨーク市立大学シティカレッジで学び、 第二次世界大戦では陸軍に従軍し、 1951年にコロンビア大学で学位を取得し、 その後30年近くそこで研究した。
二種類のニュートリノの検出
1962年のブルックヘブンでの実験において、 レーダーマンは中心となった3人の物理学者の一人であった。 その方法、 すなわちパイ中間子の崩壊から得たニュートリノビームを厚い遮蔽の背後に置く方法は、 メルヴィン・シュワルツのページに記述されている。
レーダーマンの強みはこうした装置の運用にあった。 大型の機器を動かし、 背景事象を制御し、 51の清浄な事象のために必要な規律を数か月にわたって保つことである。
ボトムクォーク
1977年、 レーダーマンはフェルミ研究所で第一級の第二の発見を成し遂げた。 彼のグループはウプシロン中間子を見いだした。 ボトムクォークとその反クォークからなる束縛状態である。
これによって第三のクォーク族が検出された。 マーティン・パール(Martin Perl)が2年前に切り開いた第三のレプトン族に対応するものである。 標準模型が要求するクォークとレプトンの対称性は、 これによって第三世代においても裏づけられた。
注目すべき前史がある。 レーダーマンのグループは1976年にすでに一つの構造を報告していたが、 それは統計的なゆらぎであることが判明した。 それは内輪で「Oops-Leon」というあだ名を得た。 のちの本物の発見は、 それだけにいっそう入念に固められていた。
フェルミ研究所
1979年から1989年まで、 レーダーマンはシカゴ近郊のフェルミ国立加速器研究所を率いた。 その在任期間にはテバトロンの建設がある。 テバトロンは20年にわたって世界最強の加速器であり続け、 1995年にはそこでトップクォークの検出が成し遂げられた。
フェルミ研究所では、 NuMIニュートリノビームを生み出す基盤も築かれた。 MINOSがニュートリノ振動を測定し、 2012年に最初のニュートリノ通信が成功し、 DUNEがその後継の上に築かれる、 あのビームである。
媒介者
レーダーマンは、 物理学はすべての人のものだと確信していた。 彼は1985年にイリノイ数学科学アカデミーを創立した。 才能ある若者のための公立の全寮制学校である。 そして生涯にわたって物理の授業に尽力した。 困難な地区の普通の学校における授業にも尽力したのである。
有名になったのは、 ヒッグス粒子についての彼の著書である。 その中で彼はこれを「神の粒子」と呼んだ。 この表現は世界中に広まった。 レーダーマン自身がのちに語ったところでは、 出版社がもともと予定していたはるかに敬意を欠く題名を却下したのだという。
多くの物理学者は今日までこの呼び方をよろしくないものと考えている。 この粒子がもたない意味を思わせるからである。 しかしその広まりは、 レーダーマンが注目を生み出すことをいかによく心得ていたかを示している。 そして注目は、 大規模研究が支払われる通貨なのである。
晩年
レーダーマンは高齢になって認知症を患った。 2015年、 彼は介護の費用をまかなうためにノーベル賞のメダルを競売にかけた。 彼は2018年、 96歳でアイダホ州の介護施設で亡くなった。
この出来事は当時大いに注目された。 社会的な承認がいざというときにいかに支えにならないかを示すものとしてである。
位置づけ
これほど多くを結びつけた経歴は多くない。 二つの根本的な発見、 世界最大級の研究所の一つの運営、 そして教育のための数十年にわたる仕事である。
ニュートリノ物理学にとって重要なのは、 とりわけ一つのことである。 レーダーマンは、 ほとんど検出できない粒子を、 今日では物理学の根本的な問いに答えられる道具にした人々の一人であった。
関連項目
- メルヴィン・シュワルツ — ビームの着想
- ジャック・シュタインバーガー
- マーティン・パール — 第三のレプトン族
- MINOS — フェルミ研究所のニュートリノ物理学
出典
- G. Danby ほか: Observation of High-Energy Neutrino Reactions and the Existence of Two Kinds of Neutrinos, Physical Review Letters 9, 36 (1962).
- S. W. Herb ほか: Observation of a Dimuon Resonance at 9.5 GeV, Physical Review Letters 39, 252 (1977).
- ノーベル財団: ノーベル物理学賞1988年。