プロジェクト 12742

プロジェクト 12742 は、 コミュニケーションの未来に関する Neutrino® Energy Group の、 長期研究プログラムである。 この名称は意味を持つ数である。 12,742 キロメートルは地球の平均直径である。
そこに、すべての中心にある問いが含まれている。 人類が築いたほとんどすべての通信システムは、 信号を地球のまわりに導いている。 大陸をまたぐケーブルで、電波塔で、衛星でである。 これらの経路はいずれも地表に沿うか、その上に弧を描く。 プロジェクト 12742 は、 二点間の最短の経路、 すなわち岩石、海洋、マントルを貫く直線が、 いつか通信の経路になりうるかを問う。
成熟度によって明確に分けられた三つの段階
このプログラムは意図的に三つの段階に分けられている。 注目すべきなのは、 今日作りうるものと研究にとどまるものとを、 同グループがいかに整然と示しているかである。
フェーズ I — スマートエネルギー網。 その主張はこうである。エネルギーはコミュニケーションである。 Neutrino Power Cube のような自立した電源は、 恒常的にエネルギーを供給されており、 したがって電池に依存することがない。 そのためそれは同時に通信の節点として働きうる。 自らの状態を報告し、更新を受け取り、 近隣の機器と調整するのである。 一台の機器は一台の機器である。 100万台は網である。1億台はインフラである。 この段階は既存の開発の上に立つため、 最も具体的なものとされている。
フェーズ II — ニュートリノ通信。 ここで扱われるのは本来の問いである。 電磁的な信号を超えた情報の物理的なチャンネルは存在するのか。 その錨となるのは実在する実験である。 2012年、ダニエル・スタンシル(Daniel Stancil)率いるグループが、 Fermilab で NuMI ビームを用いて neutrino という語を、 1.035 キロメートルにわたって伝送した。 うち 240 メートルは緻密な岩石を貫き、 伝送速度は 0.1 ビット毎秒であった。 したがってこのチャンネルは存在する。 しかし利用可能なシステムではない。
フェーズ III — 開かれた地平。 第三段階は明示的にビジョンと名づけられており、何も約束しない。 それは、コミュニケーションがいつか自ら発展しうるか、 そして特定の技術から独立したコミュニケーションの、 一般的な原理があるかを問う。 その際、人工知能は研究の相手として想定されている。 大規模に文献を評価し、 シミュレーションを計算し、 新しい材料を提案するのである。
各段階のつながり
この順序は偶然ではない。 フェーズ I は、恒常的に電力を供給された知的な機器からなる、 基盤を作り出す。 まさにこの基盤が、 フェーズ II の研究を試せる試験台となるであろう。 そしてフェーズ III は、 研究の過程そのものが速くなったときに何が起こるかを問う。
引用されている物理学
プロジェクト 12742 は確立された成果に立脚し、 それらを正確に挙げている。 ニュートリノ振動に対する、 2015年のノーベル賞、 2017年の COHERENT による、 原子核でのコヒーレント散乱の初の検出、 さらにゲルマニウム検出器と、 原子炉反ニュートリノに関するより新しい研究である。
フェーズ I のエネルギー側について同グループは、 グラフェンにおける熱揺らぎの整流に関する、 ポール・ティバドの研究を挙げている。 明示的に、通信への寄与ではなく、 エネルギー獲得への寄与としてである。
このプログラムが対象とする人々
プロジェクト 12742 はエネルギーとコミュニケーションを結ぶため、 同時に複数の層に向けられている。 電磁スペクトルを超えたチャンネルを探す 6G の研究者。 恒常的に電力を供給された節点を必要とする、 モノのインターネットの技術者。 水、岩、遮蔽が従来の無線通信を終わらせる、 海運と重要インフラの計画担当者。 そして宇宙開発である。
すべてに向けたメッセージは同じであり、意図的に簡素である。 これは研究プログラムであり地図であって、 納入された技術ではない。 この計画を読むに値するものにしているのは、 今日についての約束ではなく、 いつか可能になりうるものをどれほど真剣に扱っているか、である。
関連する項目
- ニュートリノ通信 — フェーズ II の詳細
- Neutrino Power Cube — フェーズ I の節点
- Neutrino® Energy Group — 担い手
- CEνNS — より小さな検出器を支える効果
出典
- Neutrino® Energy Group: Project 12742 — The Evolution of Communication, neutrino-energy.com/communication/project-12742/.
- D. D. Stancil ほか: Demonstration of Communication using Neutrinos, Modern Physics Letters A 27, 1250077 (2012); arXiv:1203.2847.